ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語|読書ノート #96, 2023
読書ノート #96, 2023
■ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語
(立川 談慶)
※ひとことPOPは書籍からの学び・気づきを想起するための個人的備忘です(^^)
2023.10.4 読了|Audible|2023年 96冊目
読んだ理由
大人の趣味として興味を持っているうちの一つが「落語」。
移動中に聴いたり、寝落ちのために聴くこともある。
ただこれまでに「娯楽」でこそあれ、
「教養」として落語を捉えたことはなかったので、
本のタイトルが気になって読んだ。
読後感想
なぜ「ビジネスエリート」と「落語」が結びつくのかと言うと、
吉田茂など各界著名人が落語を好んでいたこと、
海外のビジネスエリートは自国の文化に精通し
コミュニケーションツールになっているということ、
によるという。
たしかに、日本の文化・伝統芸能は
日本人の価値観を知り、共通言語になりうるものであり、
時代が変わっても、変わらない人間の本質を教えてくれるもの。
そう考えるとただ落語を聴き流すだけではもったいない気がした。
たとえば、落語でよく登場する愛されキャラ「与太郎」は、
世間に無頓着でぼーっとして何かと失敗ばかりしている。
出てくればどんなドジ話を聴けるのかと楽しみだが、
常識からかけ離れているからこその視点で、
与太郎はそう来たか…と感じるのも面白いと気づかされた。
笑いながらもそうやって考えてみるのも、
頭の柔軟さを鍛える機会として良いかもしれない。
本書では落語のあれこれに加えて、
同じく伝統芸能として歌舞伎、能楽、文楽の特徴や、
落語と講談の違いなどを取り上げており、基礎知識を得ることができた。
例えば、歌舞伎は主に世襲で演目の忠実な再現を目指すのに対し、
落語は古典を自己流にアレンジしていく。
古典作品にどう向き合うかの違いが端的にわかったことで、
同じ古典落語を異なる噺家さんで聴く楽しみが増えそうだ。
心に残った一文
落語はジャズ、歌舞伎はクラシック。
(第4章 落語と比べると理解しやすい日本の伝統芸能)
この本から得た学び・気づき・実践したいこと
本書で紹介されている
「百年目」「ねずみ穴」「はてなの茶碗」「猫の皿」を聴き、
使える言葉や考え方を捉えて自らの血肉にしていきたい。
書籍紹介
なぜエリートはこぞって落語をききたがるのか!?
和製チャーチルと称された吉田茂元首相が愛した、落語。
あのピーター・ドラッカーが絶賛した実業家・渋沢栄一が愛した、落語。
落語は
●大物政治家や経営者が「人の心をつかむ術」を身につけるツールとして
●ビジネスエリートが「日本の文化・価値観」「人間の変わらない本質」を知るツールとして
長年親しまれてきました。
そんな“教養としての落語"を立川談志の弟子であり、
慶應義塾大学卒、元ビジネスマンという異色の経歴の持ち主である立川談慶氏が教えます。
また、本書は落語だけでなく、
日本人として知っておきたい日本の伝統芸能から、世界の笑いまで!
これ1冊で学べます!
これを読めば、誰かに話したくなること間違いなし!
(Amazon より引用)
著者紹介
立川談慶(たてかわ・だんけい)
1965年、長野県上田市(旧丸子町)生まれ。
慶應義塾大学経済学部を卒業後、株式会社ワコールに入社。
3年間のサラリーマン体験を経て、1991年に立川談志18番目の弟子として入門。前座名は「立川ワコール」。
2000年に二ツ目昇進を機に、立川談志師匠に「立川談慶」と命名される。
2005年、真打ち昇進。慶応大学卒業の初めての真打ちとなる。
著書に『いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか』(大和書房)、『大事なことはすべて立川談志に教わった』(KKベストセラーズ)、『「めんどうくさい人」の接し方、かわし方 』(PHP文庫)などがある。
(Amazon より引用)
2023.10.4 読了|Audible|2023年 96冊目
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