軍師二人|読書ノート #102, 2023
読書ノート #102, 2023
■軍師二人
(司馬 遼太郎)
※ひとことPOPは書籍からの学び・気づきを想起するための個人的備忘です(^^)
2023.10.12 読了|Audible|2023年 102冊目
読んだ理由
スキマ時間で読める(聴ける)作品を探してヒット。
関ケ原以降の合戦についてはあまり関心を持っていなかったが、
司馬作品でかつ軍師というタイトルに惹かれて読んだ。
読後感想
Audibleで表題作「軍師二人」のみ聴いた。
大阪夏の陣を前に後藤又兵衛と真田幸村が主張を交わしながら、
徳川勢との戦いに臨んでいく様が描かれている。
淀君、秀頼や大野治長ら側近たちの暗愚さを背景に、
類まれなる才能を持った二人の姿が鮮やかに映る。
家臣のち浪人上がりの又兵衛と名将真田昌幸の子息幸村、
兵策を戦場で学んだ又兵衛と書斎で学んだ幸村、
野戦派の又兵衛と籠城戦派の幸村、
…この二人の人物対比がわかりやすく描かれている。
豪放磊落な又兵衛、冷静沈着な幸村
なんとなくそんなイメージを抱きながら作品を楽しんだ。
小松山の戦い(道明寺の戦い)で
もし濃霧がなかったら…
もし真田軍が遅参しなければ…
という歴史のタラレバを想像させるストーリーだった。
53の刀傷、武神の再来、行儀作法を備えた男丈夫…
援護に恵まれず戦場に散った後藤又兵衛に一層の魅力を感じる。
心に残った一文
「真田は来ぬか?」
又兵衛が愚痴とは知りつつも思わず絶叫したのは、このときである。
(中略)
「当たったではないか…」
原案が、である。これで原案通り真田軍が来れば、現実の勝利にはなるが、しかし戦術としてその正しさを実証された。
「これでいい。」
どうせ滅びるのだ、豊臣家は…。
(小松山の戦いの1シーン)
銀河万丈さんのナレーションが余計に心に沁み入る…
この本から得た学び・気づき・実践したいこと
書籍紹介
戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く二人の武将
ーー天稟(てんぴん)の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛。
名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る〈軍師二人〉。
徳川家康の女性観を描く〈嬖女(めかけ)守り〉。
他、争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、
生き物の典型としての男たちを描く、興趣尽きない短編集。
(Amazon より引用)
著者紹介
司馬 遼太郎(しば・りょうたろう)
1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語科卒。
産経新聞社勤務中から歴史小説の執筆を始め、
'56年「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞を受賞する。
その後、直木賞、菊池寛賞、吉川英治文学賞、読売文学賞、大佛次郎賞などに輝く。
'93年文化勲章を受章したが、'96年72歳で他界した。
『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『翔ぶが如く』など"司馬史観"と呼ばれる著書多数がある。
(Amazon より引用)
2023.10.12 読了|Audible|2023年 102冊目
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